本文へスキップ
ふくみる
メニュー
ホーム / 読みもの

FUKUMIRU

有田焼・伊万里焼・古伊万里は何が違う?港の名前と産地の歴史

ふくみる編集部

東京の松岡美術館に展示された有田焼の古伊万里様式の鉢
この記事の目次

有田焼・伊万里焼・古伊万里は、名前だけでは違いが分かりにくい焼き物です。今では佐賀県有田町で作られた磁器を有田焼、伊万里市で作られたものを伊万里焼と呼ぶのが一般的ですが、江戸時代には伊万里港から積み出された有田周辺の磁器も「伊万里」と呼ばれました。器の呼び名には、作った場所と運び出した港の歴史が重なっています。

江戸時代はなぜ「伊万里焼」だった?

伊万里陶磁器工業協同組合によると、江戸時代に有田周辺で作られた磁器は伊万里港から国内外へ運ばれていました。そのため各地で「伊万里」「伊万里焼」と呼ばれたのです。現在の伊万里市だけで製作した品を指したわけではありません。

現在の有田焼・伊万里焼の違い

名称 主な意味 注意点
有田焼 現代は主に有田地域の磁器 歴史的には伊万里焼とも呼ばれた
伊万里焼 現代は主に伊万里地域の磁器 古い作品の呼称とは異なる
古伊万里 江戸時代の伊万里と呼ばれた磁器 復刻品・写しも多い
鍋島焼 藩の御用窯による高級磁器の系譜 すべての伊万里焼が鍋島ではない

「古伊万里」と書いてあれば江戸時代の本物?

古伊万里の名を使った現代の復刻や古典意匠の商品もあります。骨董品を買うときは製作時代を商品名だけで判断せず、窯の特徴、底面の銘、釉薬、絵付け、修理の状態や専門家の鑑定を確認することが重要です。「古伊万里風」はデザインを説明する言葉の可能性があります。

染付と色絵、どう違う?

染付は主として呉須の青い色を使い、釉薬の下へ絵を描く技法です。色絵は焼き上げた磁器に赤や金などの絵の具を上から施す方法が知られます。現代の有田焼・伊万里焼には両方の技法や異なる表現があり、同じ産地名だけで色や柄を決めつけないようにしましょう。

有田焼と波佐見焼(はさみやき)は同じ?

有田と長崎県波佐見は、江戸時代の窯業生産で技術や原料、人の移動を共有する近い産地でした。現在の波佐見焼は使いやすい日常磁器として親しまれています。波佐見焼と有田焼の選び方で詳しく紹介します。

器を買うときのチェック

  1. 産地、窯元・作者の表示
  2. 磁器か陶器か、主な材料
  3. 染付・色絵・金彩などの技法
  4. 食品用の表示と電子レンジ・食洗機の可否
  5. 骨董品ならひび・欠け・補修と来歴

古い器は観賞用として販売されていることもあります。食品を入れてよい仕様か、現代の食器と同じ基準で扱えるかを確認してください。

色の工芸と商品探索

九谷五彩(くたにごさい)の色絵や肥前びーどろと比べると、九州の多彩な工芸が見えてきます。和食器の入口は福もの市場、古い器は掘り出し物市場で探せます(広告・PRを含みます)。

参考資料

こんな福の話もあります