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30秒でわかる三貴子
- 三貴子(さんきし)は、伊邪那岐命の禊から生まれたと『古事記』に語られる三柱の神々です。
- 天照大御神・月読命・須佐之男命を指します。
- 『古事記』では、それぞれ高天原・夜の食国・海原を治めるよう命じられます。

三貴子とは?
三貴子とは、天照大御神(あまてらすおおみかみ)、月読命(つくよみのみこと)、須佐之男命(すさのおのみこと)の三柱をまとめた呼び名です。「貴い三柱の神」という意味で使われます。『古事記』では、伊邪那岐命が黄泉の国から戻った後に禊を行い、そのときに生まれた神々のうち、特に喜ばれた存在として描かれます。
神話は歴史上の出来事を記録したものではなく、古代の人々が伝えてきた物語です。以下では「古事記ではこう語られる」という形で、三柱の関係を見ていきます。
三柱の神と、治めるよう命じられた世界
| 神さま | 『古事記』で命じられた領域 | 関連する物語 |
|---|---|---|
| 天照大御神 | 高天原(たかまのはら) | 天岩戸、天孫降臨 |
| 月読命 | 夜の食国(よるのおすくに) | 保食神の伝承など |
| 須佐之男命 | 海原(うなばら) | 八岐大蛇退治、根の堅州国 |
この分治の場面は『古事記』の伝承として記されています。ただし、三柱の生まれ方や役割は『日本書紀』の本文・一書に複数の伝えがあり、すべてが同じ形ではありません。異なる伝承があることも、記紀神話を読む手がかりです。
禊から生まれた三柱
『古事記』では、伊邪那岐命が黄泉の国から帰り、身についた穢れを清めるために禊をしたと語られます。その禊の中で多くの神々が生まれ、最後に左目を洗うと天照大御神、右目を洗うと月読命、鼻を洗うと須佐之男命が生まれます。伊邪那岐命は三柱の誕生を喜び、それぞれに治める場所を授けたとされます。
禊は、水で心身を清める神事として現在の神社文化にもつながります。神話上の場面と、現代の神社で行われる祭祀を混同せず、物語が伝える意味と今の慣習を分けて見ることが大切です。黄泉の国からの帰還と禊の物語は、黄泉の国の記事でも紹介しています。
三貴子それぞれの物語
- 天照大御神:太陽の神として知られ、天岩戸の物語や伊勢神宮の祭神として信仰されています。天照大御神の記事へ。
- 月読命:月に関わる神ですが、記紀神話で語られる場面は多くありません。伝承の違いも含めて月読命の記事で解説します。
- 須佐之男命:荒々しさと英雄的な活躍の両面を持つ神です。須佐之男命の記事と八岐大蛇退治の記事もご覧ください。
よくある勘違い
三貴子を「太陽・月・海の神」とだけ覚えると、『古事記』で割り当てられた領域や、その後の物語が見えにくくなります。特に月読命の具体的な神格は、資料だけで断定しにくい部分があります。本文の表現を手がかりに、伝承ごとに読んでみましょう。
出典・画像について
- 國學院大學 古典文化学事業「三貴子の分治」
- 國學院大學 古典文化学事業「伊耶那岐神」
- 神社本庁「禊とは」
- 画像:Taichi「The purification of Izanagi」Wikimedia Commons。CC BY-SA 4.0ほか(改変なし)。ファイル情報。