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男鹿のナマハゲは鬼なの?大晦日に家を訪れる来訪神と藁の面装束

ふくみる編集部

秋田県男鹿市のなまはげ柴灯まつりに登場する藁装束と鬼面のナマハゲ
この記事の目次

男鹿のナマハゲは、怖い鬼のような面と藁の装束で家々を訪れ、怠けることを戒めながら新年の福をもたらすとされる秋田県男鹿市の民俗行事です。「泣く子はいねが」と声を上げる姿が有名ですが、単に人を脅かすお祭りではありません。年の節目に家族の暮らしを見守る「来訪神(らいほうしん)」の文化を知ると、違う表情が見えてきます。

秋田県男鹿市のなまはげ柴灯まつりに登場する面と藁装束のナマハゲ
なまはげ柴灯まつりでの姿(家庭を訪問する大晦日の行事とは異なります)。写真:KQuhen/Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0)。

ナマハゲは鬼なの?神なの?

文化庁はナマハゲを「来訪神」の行事として説明しています。怖い鬼の面をかぶりますが、民俗的には年の節目に訪れ、人々に祝福をもたらすと考えられてきました。鬼を題材にした物語や、神社の特定の祭神と完全に同一と見なすことはできません。地域に伝わる役割を尊重しましょう。

名前は「ナモミ剥ぎ」から?

文化庁の資料によると、囲炉裏で暖まり続けると手足にできる火斑を「ナモミ」と呼び、何もしない怠惰の印とする考え方がありました。そのナモミを剥ぎ取ることから「ナマハゲ」になったという説が紹介されています。語源は伝承として語られるもので、語の成立がすべて確定しているわけではありません。

面とケデ、手に持つ道具

ナマハゲは鬼のような面をかぶり、藁で編んだ「ケデ」という蓑のような装束をまといます。木製の包丁や桶などを持つこともあり、威厳のある姿で家へ入ります。面の顔や道具は集落によって違います。祭礼で使用される面は地域の共有財産のこともあるため、観賞用の土産面と同じものとして扱わないようにします。

大晦日?1月15日?行われる日は変わった?

文化庁の重要無形民俗文化財の解説では、昭和20年代までは小正月(こしょうがつ)に行われ、現在は大晦日の夜に行う地区が多いことが示されています。ただし全地区が必ず同じ日に同じ順序で行うわけではありません。見学・取材は保存会や関係者の案内が必要です。

文化財・ユネスコの登録は何を指す?

指定・登録 年 対象
国の重要無形民俗文化財 1978年 男鹿のナマハゲ
ユネスコ無形文化遺産 2018年 「来訪神:仮面・仮装の神々」の構成行事として登録

「ナマハゲだけがユネスコへ単独登録された」と説明するより、日本各地の十の来訪神行事とともに登録されたと理解するのが正確です。

全国のほかの来訪神(らいほうしん)と何が違う?

文化庁は、鹿児島のトシドン、石川県能登のアマメハギ、沖縄のパーントゥなども同じ登録群に含めています。面や衣装、訪問する時期、家でのもてなしなどには違いがあります。行事を単なる「怖い鬼の仮装」にまとめず、土地ごとの暮らしを知りたいところです。

見学・写真撮影のマナー

  1. 一般家庭へ訪問する行事を無断で撮影しない
  2. 子どもの顔や住所などの個人情報をむやみに公開しない
  3. 面やケデ、祭礼の用具に触らない
  4. 公開される展示・実演の案内を優先する
  5. 本来の行事と観光用の再現展示を区別する

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獅子舞の獅子頭や石見神楽面の手仕事も、面と地域の文化を知る入口です。面の形をした和雑貨は福もの市場で探すこともできます(広告・PRを含みます)。祭礼の真正な用具を一般商品のように扱わないことが大切です。

参考資料

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