本文へスキップ
ふくみる
メニュー
ホーム / 読みもの

FUKUMIRU

お盆の精霊馬はなぜきゅうりとナス?馬と牛の意味・地域差と片付け方

ふくみる編集部

お盆の供え物として並ぶきゅうりの馬とナスの牛

写真:Katorisi / CC BY 3.0

この記事の目次

お盆の精霊馬(しょうりょううま)は、キュウリを馬、ナスを牛に見立て、細い棒などで足を作ったお供えです。ご先祖さまが早く帰って来られるように足の速い馬、名残を惜しんでゆっくり戻れるように牛、という解釈が知られます。ただし地域や家ごとに作り方と意味は異なります。

精霊馬(しょうりょううま)は何のために飾る?

国立国会図書館のレファレンス協同データベースでは、精霊馬を祖先の霊の乗り物に見立てる習俗と説明しています。お盆の期間に迎え、送りの気持ちを示すもので、夏の野菜を使う土地の暮らしとも結びついてきました。馬と牛は宗教的な願いを形にしたもので、目に見える霊が実際に移動することを証明するものではありません。

きゅうりが馬、ナスが牛なのはなぜ?

キュウリは細長く足が速い馬、ふっくらしたナスはゆっくり歩く牛に見立てるという説があります。飯田市の文化財資料では、馬にはご先祖さまが早く来ること、牛にはゆっくり帰ることを願うと紹介しています。ただし盆送りの日に両方を作る地域もあり、迎える日と送る日が絶対に決まるわけではありません。

地方によってはうどんを背負わせる?

飯田市は、馬・牛へうどんをかけて手綱、トウモロコシの髭で尾を表現する例を紹介しています。練馬区立図書館が国会図書館へ登録した調査記録にも、そうめんやうどんを荷縄として背負わせる地域の資料があります。全国どこでも棒を四本刺すだけとは限らないのが、民俗文化の面白さです。


精霊馬(しょうりょううま)・盆提灯・流しびなはどう違う?

行事や品 意味・役割 素材の例
精霊馬 祖先を迎え・送る乗り物 キュウリ・ナス・棒
盆提灯 お盆の迎えの灯り 和紙・竹・電気部品
流しびな 厄を託す雛送りの行事 紙雛・桟俵

作って飾るときの注意

  1. 野菜はできるだけ清潔なものを使う
  2. 割り箸や竹串の先端でけがをしないようにする
  3. 子どもへ細い串や小部品を渡さない
  4. 生の野菜を長時間室温に置いたら食べない
  5. 虫・カビ・腐敗が出る前に片付ける

川や海へ流してよい?

精霊馬や供えた食品を、自己判断で川・海・公共の場所へ流すのはやめましょう。環境や衛生上の問題があり、地域によっては管理規則に触れる場合があります。行事として適切な処理をしている場所では主催者の指示を優先し、家庭では自治体の分別方法に従うのが安全です。

宗派によって飾らないこともある?

はい。精霊馬は日本全国・すべての宗派で必須の道具ではありません。家庭や地域に受け継がれた習わしを尊重し、疑問があれば菩提寺や親族へ確認するとよいでしょう。盆提灯の選び方と併せて知ると、お盆のしつらえが分かります。

関連記事・暮らしの道具

鳥取の流しびなとも比べてみてください。小さな季節の和雑貨は福もの市場から探せます(広告・PRを含みます)。

参考資料

こんな福の話もあります