この記事の目次
速玉男命と事解男命は、熊野の名を持つ神社などで祀られる神様です。神話に登場する二柱を、山梨・愛知・静岡・愛媛のお社の案内からたどります。
速玉男命――黄泉から帰る場面の神様
山梨県甲府市の朝気熊野神社は、伊邪那岐命・伊邪那美命とともに二柱を祀っています。公式の神話紹介では、黄泉の国から戻った伊邪那岐命が、伊邪那美命と別れる際に吐いた唾から速玉男命が生まれたと説明しています。黄泉は死者の世界を表す言葉です。
事解男命――別れと、物事を解くという読み方
同じ神話紹介では、掃き払ったところから生まれたのが事解男命です。一方、愛知県東海市の本郷熊野神社は、神名の「解」に、離れるという意味と、物事を理解する意味を重ねて紹介しています。悪い縁を離れたい、学びを深めたいという願いを託す信仰が見えてきます。こうした説明は、それぞれのお社が伝える神徳の捉え方です。
古いお宮の記憶を伝える桜
本郷熊野神社には、以前のお宮の跡に残っていた不断桜を、昭和の頃に境内へ移したという由緒があります。神名だけでなく、移された木にも土地の信仰が刻まれています。公式案内は創建の詳しい時期や熊野から迎えた年月が不明であることも記しており、わかっていることと伝承を分けて読む手がかりになります。
4月18日、小國神社の並宮
静岡県森町の小國神社では、並宮に伊邪那美命・事解男命・速玉男命を祀り、例祭を4月18日に行います。火災の後、別の境内社に祀られていた時期を経て、1968年にもとの場所へ復興されたお社です。同じ境内でも本社と並宮の祭りを分けて見ると、訪ねる楽しみが増えます。
愛媛では菊理姫とともに
愛媛県神社庁の資料では、西予市宇和町清沢の十二所神社に、速玉男・菊理姫・事解男が祀られています。祭礼欄には1月1日、4月15日、7月15日、11月23日が並びます。神々の組み合わせや祭りの日を地域ごとに見比べることで、身近なお社を知る入り口になります。
神名の読みは資料によって「はやたまお」「はやたまのを」などの表記もあります。この記事では朝気熊野神社の読みを用い、各地の祭神名とその地域の案内を紹介しています。
あわせて知りたい神様
伊邪那美命、菊理媛尊、伊邪那岐命・伊邪那美命。地域ごとに異なる信仰や伝承も、あわせてたどってみてください。
出典・参考資料
出典確認日:2026年10月25日。祭礼の時刻・参拝案内は各神社の最新のお知らせをご確認ください。
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