
この記事の目次
まず3つだけ
- 須佐之男命(すさのおのみこと)は、古事記・日本書紀に登場する神さまです。
- 『古事記』では伊耶那岐命の禊から生まれ、天照大御神・月読命とともに「三貴子」と呼ばれます。
- 八岐大蛇退治の勇ましさだけでなく、乱暴さや姉との関係も描かれる、多面的な神さまです。
須佐之男命はどんな神さまなのでしょう。神話では、荒々しい行動で天上の世界を揺るがす一方、出雲では八岐大蛇から櫛名田比売を救います。ひとことで「厄除けの神」と決めつけず、物語の変化を追うと人物像が見えてきます。
サムネイル画像:Wikimedia Commons(Public Domain)
『古事記』ではどのように登場する?
『古事記』では、伊耶那岐命が黄泉の国から戻り、禊をしたときに、左目から天照大御神、右目から月読命、鼻から須佐之男命が生まれます。三柱は「三貴子」と呼ばれます。月読命の神話と表記については、月読命の記事で詳しく紹介しています。須佐之男命には海原を治める役目が与えられます。
ところが須佐之男命は、母のいる根の国へ行きたいと泣き続け、父神のもとを去ることになります。その後、高天原で乱暴を働き、姉の天照大御神が天岩戸に隠れるきっかけを作ったと語られます。神話は、神さまを単純な善悪に分けず、行動と関係の変化を描いています。
出雲で八岐大蛇を退治
高天原を追われた須佐之男命は出雲へ向かい、八つの頭と尾を持つ大蛇に娘を奪われるという老夫婦に出会います。酒を用いた策で大蛇を酔わせて退治し、その尾から剣を得た――というのが『古事記』の物語です。剣は後に天照大御神へ献上され、「草薙剣」とも呼ばれる神宝につながる伝承として語られます。
物語を詳しく読む記事はこちら:八岐大蛇とは? 須佐之男命が退治した神話を読む。姉との関係は天照大御神と伊勢神宮の記事もあわせてどうぞ。
どんな神さまとして信仰されている?
須佐之男命を祀る神社は全国にあり、厄除けや疫病除け、農耕・水に関わる信仰など、地域や神社の由緒によって語られ方が異なります。神話の物語と、各地で育まれた信仰を同じものと決めつけず、参拝先の由緒書や公式案内を読むのがおすすめです。
ここがポイント
須佐之男命は、荒ぶる姿と人を救う姿の両方をもつ神さま。どの神社でどのように祀られているかは、土地ごとの伝承を確かめましょう。