本文へスキップ
ふくみる
メニュー
ホーム / 読みもの

FUKUMIRU

美穂須須美命・御穂須須美命とは?美保の地名と三穂津姫命との違い

ふくみる編集部

大国主神と野鼠を描いた1911年の日本史挿絵。大国主命の記事のサムネイル。
この記事の目次

美穂須須美命(みほすすみのみこと)は、出雲国風土記の美保郷の由来に関わる神です。島根県立図書館の文献調査を手がかりに、沼河比売(ぬなかわひめ)との系譜、三穂津姫命(みほつひめのみこと)との違いを紹介します。

大国主神と野鼠を描いた1911年の日本史挿絵。大国主命の記事のサムネイル。
大国主神と鼠を描く1911年の挿絵。この記事の神の肖像ではありません。萩野由之『少年日本歴史読本 第二編』/Wikimedia Commons・Public Domain。参考図版であり、この記事で扱うすべての神の肖像ではありません。

美穂須須美命(みほすすみのみこと)は、美保の地名に関わる神

みほすすみのみこと。御穂須須美命とも表記され、『出雲国風土記』の島根郡美保郷の由来を語る神として知られます。名前の似た三穂津姫命と、文字の印象だけで同じ神へまとめないことが、読み始める際の大切な手がかりです。

大国主神(おおくにぬしのかみ)と、越の女神の子とされる

島根県立図書館の文献調査は、『出雲国風土記』に、所造天下大神命とヌナガワヒメの間に生まれた神として記されることを紹介しています。この神が当地にいたことと、美保という地名が結びつけられています。

ここでの系譜は風土記によるものです。古事記に現れる沼河比売の歌物語に、この子の長い成長譚が付いているわけではありません。沼河比売の記事へ戻る場合も、資料名を残して比べます。

美しい稲穂の実りを進める名という解釈

図書館の回答が紹介する『島根の神々』は、ミホを美しい稲穂、ススミを進むという語と結びつけて説明します。これは神名の解釈であり、風土記の一文が現在の漢字の分解手順まで示しているという意味ではありません。

現在の美保神社の二柱と区別する

現在の美保神社は、三穂津姫命と事代主神(ことしろぬしのかみ)を御祭神(ごさいじん)とします。美穂須須美命の名が風土記に見えることから、現在の二柱が同じ名前で記されたものと決めることはできません。

神社の信仰や祭神の説明には時代の重なりがあり、風土記の地名伝承、後の研究、現在の神社案内を同じ年代の記録として扱わないようにします。三穂津姫命との違いは、とくに注意したい点です。

どこで祀られているか、図書館の調査を手がかりに

島根県立図書館は、参照した文献に美保神社の境外社の地主神として奉斎されるという説明があると回答しています。これは所蔵資料を紹介する調査であり、この記事がすべての現地の社を実地調査したという意味ではありません。

資料の紹介と、成立史の断定を分ける

もとはこの神が美保の中心の神だったと考える研究も、図書館の回答で紹介されています。ただし、そこから一つの改変の年や理由まで確定したとすることはできません。複数の資料を読み比べる余地を残すと、地名と神名をめぐる歴史が見えてきます。

三穂津姫・沼河比売(ぬなかわひめ)・事代主神(ことしろぬしのかみ)へ

美保の神々をたどるときは、似た名をひとまとめにせず、誰の子か、どの本に現れるか、現在どの社がどう案内するかを組にして読むと整理できます。神名の違いを残すことで、土地の物語の豊かさを保てます。

風土記の地名伝承と、後の神社の説明を並べる

島根県立図書館の調査紹介は、風土記に記される美保の地名伝承と、後世の書物にある神社の祭神説明を分けて示しています。神が来たので地名になったという話と、ある時代の社で誰を祀ったかという話は、関連しても同じ記述ではありません。

資料の層読み取れる情報
出雲国風土記美保の地名と神の来訪
後世の注釈・神社資料神を祀る社や祭神についての説明
現在の公式案内今の祭神・摂末社の構成

父と母の出身地から、出雲と越を行き来する

美穂須須美命は、出雲の大国主神と、越の女神を結ぶ系譜で語られます。海に面した土地の名を知るとき、親神の由来へ戻ることで、地域を越えたつながりも見えてきます。三穂津姫命とは名前が似ていても、母や登場資料をそろえて読むと違いを確かめられます。

あわせて読む:沼河比売の物語 / 三穂津姫命 / 大国主神

解説の参考:「ミホススミミコト」という神様は、どこの神社に祀られているのか。 / 美保神社 – 神社詳細

神様名鑑で関連する神々を探す

出典・参考資料

神様名鑑で名前・読み方から探す

こんな福の話もあります