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さるぼぼとは?飛騨の人形に込めた願いと色の見方

ふくみる編集部

飛騨地方の郷土人形さるぼぼ、色とりどりの人形
この記事の目次

さるぼぼは、飛騨の家族が子や孫の幸せを願って作ってきた人形

先に知っておきたい3つ

  • 「さるぼぼ」は飛騨の言葉で「猿の赤ん坊」という意味。赤い顔が猿の赤ちゃんに似ていることから名づけられたと高山市が紹介しています。
  • 母親や祖母が、子どもの健やかな成長や娘の安産・縁結びなどを願って作り与えたと伝わります。
  • 赤色以外の色と願いの組み合わせは、現代の商品で多様化しています。全国共通の古い決まりと考えず、作り手ごとの説明を確認しましょう。
飛騨地方の郷土人形さるぼぼ、色とりどりの人形
さるぼぼ人形。撮影:百楽兎/Wikimedia Commons、CC BY-SA 3.0。画像は改変していません。

「さるぼぼ」は猿の赤ちゃん

さるぼぼは、岐阜県の飛騨地方で受け継がれてきた布製の人形です。「さる」は猿、「ぼぼ」は飛騨の言葉で赤ちゃんを指すとされ、猿の赤ちゃんに似た姿から「さるぼぼ」と呼ばれるようになったと高山市は説明しています。

赤い顔と体、顔のない素朴な姿がよく知られます。昔は母親やおばあさんが布の端切れなどで作り、子どものおもちゃやお守りとして与えたと言われています。飛騨地方では、子どもの健康や娘の縁結び、安産、夫婦円満など、家族の幸せを願う人形として伝わってきました。

さるぼぼに込められた願い

高山市は、さるぼぼを子どもの健やかな成長や、娘の縁結び・安産・夫婦円満を願って母親が作り与えたと紹介しています。家族の手で作り、娘や孫へ渡す習慣を通じて、願いを形にしてきた人形です。現在は飛騨のお土産や工芸品としても親しまれ、ひとつひとつ表情や大きさ、布の色柄が異なります。

さるぼぼの原型は、奈良時代ごろに伝来した「這子(ほうこ)」や「天児(あまがつ)」と呼ばれる人形にあるという説も紹介されています。これらは子どもを災いから守るための人形として伝わるものです。ただし、現在のさるぼぼが特定の人形から一直線に生まれたと確かめられているわけではなく、由来には伝承や説明の幅があります。

赤色と病除けの話は「言い伝え」として
高山市の紹介では、赤い布が使われるようになった背景に、赤色が天然痘を防ぐという「噂」があったとされています。これは当時の信仰・言い伝えであり、赤い布に病気を防ぐ医学的効果があるという意味ではありません。

色別の意味は、作り手や商品シリーズで異なる

現在は赤だけでなく、黄色・青・緑・ピンク・紫など、さまざまな色のさるぼぼが作られています。願いの意味も商品シリーズごとに組み合わせが違います。

たとえば、ある飛騨の製造販売店は、黄色を金運、青を学業、緑を健康、ピンクを恋愛、紫を長寿や出世運に結びつけた「風水さるぼぼ」を案内しています。これは現代の商品例であり、飛騨全体で古くから決まっていた色の規則ではありません。

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色の例 商品シリーズの一例 見方のポイント
赤 定番の色として広く知られる 伝統的な姿や地域の言い伝えを知る入口
黄色 金運・財運 特定の現代シリーズの説明例
青 学業 シリーズや作り手で意味が異なる
緑 健康 願いの象徴として紹介されることがある
ピンク・紫 恋愛、長寿・出世運 商品説明を見て選ぶ

色の意味を選ぶときは、ひとつの一覧を「正解」と思い込まず、作り手がどのように説明しているかを確認しましょう。顔の表情がない姿には、持つ人が自分の気持ちを重ねられる、という現代的な見方もあります。由来の説明と、今の商品の楽しみ方を分けて眺めると、選ぶ時間も豊かになります。

実物を楽しむ・探すときの見どころ

さるぼぼを手に取るなら、顔のない頭の形、手足の結び方、布や縫い目、ちゃんちゃんこの柄を見てみましょう。手作り品は、布の組み合わせや仕立てに作り手の個性が表れます。産地や作り手を確かめたい場合は、販売元や工房の説明書きを確認するとよいでしょう。

飛騨の品を現地で見ると、サイズや色柄、作り手ごとの違いも楽しめます。遠方から古い人形を探す場合は、出品時期や状態が一定ではないことに注意し、メルカリ掘り出し物市場で一点ものを探す際のヒントを確認してください。新しい民芸品や縁起物を見比べたいときは、福もの市場も入口になります。

ふくみるでは、東北の木の人形である伝統こけしや、福島で親しまれる三春駒(みはるごま)も紹介しています。産地ごとに材料や形、願いが変わる郷土玩具を見比べてみてください。

出典

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