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鯛車(たいぐるま)は、新潟市の旧巻地区に伝わる、鯛をかたどった竹と和紙の郷土玩具です。お盆の頃、子どもたちが車輪の付いた鯛車を引いて歩き、夕暮れには中に明かりを灯す風景が地域の夏の記憶として伝えられています。
竹と和紙で作る、引いて遊ぶ鯛
鯛車は、竹で骨組みを作り、和紙を張って鯛の形に仕上げる玩具です。車輪と引き綱が付くため、子どもが引いて歩けます。魚の姿を大きくデフォルメし、赤を基調に目やうろこを描く造形には、玩具としての楽しさと、祝いの魚としての鯛のイメージが重なっています。
巻地区のお盆に見られた風景
新潟文化物語によると、巻の鯛車は江戸時代末期頃から伝わり、昭和初期には子どもの数だけ作られたともいわれます。お盆の夕暮れ、浴衣姿の子どもたちが灯りをともした鯛車を引く姿は、晩夏の風物詩でした。鯛車は全国一律の玩具ではなく、特に巻地区の暮らしと結び付いた地域文化として語られています。
昭和30年代まで盛んだったお盆の風習は時代の変化とともに衰え、鯛車の作り手も後に途絶えました。その後、市民による「鯛車復活プロジェクト」が制作教室や催しを通じて継承に取り組んでいます。こうした活動は、昔の玩具を保存するだけでなく、地域の人が作り方や記憶を次の世代へ手渡す営みでもあります。
鯛車を見比べるポイント
| 観察点 | 注目するところ |
|---|---|
| 骨組み | 竹の曲線や、車輪・引き綱の作り |
| 和紙と彩色 | 紙の張り方、赤色、目やうろこの描き方 |
| 灯り | 内部に明かりを入れる構造と安全への配慮 |
現代に作られた鯛車と古い品は、素材や用途が異なることがあります。購入・展示品を見るときは、制作年代や作り手、復刻品かどうかを説明書きで確かめましょう。
地域の玩具を探してみる
鯛車のような郷土玩具は、土地の祭りや季節の暮らしと結び付いています。似た題材でも地域差があるため、産地を手がかりに探すと発見があります。古い品は状態や来歴が一つずつ違うので、説明を読み、写真で欠けや補修を確認してください。
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参考資料
- 新潟文化物語「鯛車」
- 鯛車復活プロジェクト公式サイト
- 写真:Hasegawa.mayu「鯛車」, Wikimedia Commons, CC BY-SA 4.0(作品ページ)。写真は蟹仙洞の展示品です。
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