この記事の目次
のごみ人形は、佐賀県鹿島市の能古見(のごみ)地区で1945年に生まれた、丸く素朴な土鈴の郷土玩具です。うさぎや羊、稲荷駒などを鮮やかな色で描き、振ると優しい音が鳴ります。江戸時代から伝わる土人形も多い日本の民芸のなかで、戦争が終わった年の暮らしに潤いをもたらすために創られた、成立の背景が比較的明確な玩具としても興味深い存在です。
のごみ人形は誰が作り始めた?
佐賀県の文化財登録資料によると、染色家・鈴田照次(すずた てるじ)が、終戦後の混乱と生活の苦しさが残る昭和20年(1945年)に創作しました。人々の心に楽しさを届けようとしたことが始まりで、当初は木製の品も作られていましたが、のちに素焼きの人形へ発展したと説明されています。千年前から変わらない製法といった説明はせず、創作を生んだ戦後の時代背景を大切にしたいところです。
祐徳稲荷神社との関係は?
鹿島市の公式案内では、戦後数年を経て祐徳稲荷神社の境内で参拝客向けに販売され、魔除け・開運の願いを重ねる土鈴として広まったと紹介しています。ただし民芸工房で販売されるのごみ人形は、神社の祈祷や授与を受けた御守そのものとは区別して考えましょう。参拝土産と、神社の授与品は扱いが異なります。
年賀切手になった「うさぎ鈴」「ひつじ鈴」
鹿島市によると、1963年の「うさぎ鈴」、1991年の「ひつじ鈴」、2014年の「稲荷駒」と、年賀切手の図案に三度採用されています。手のひらの工芸品が、全国へ新年の挨拶を運ぶ切手になったという点も面白い歴史です。2027年は未年なので、羊の土鈴の姿と近年の作品を比べてみるのもよいでしょう。ただし過去の図案と現在の販売作品が同一仕様とは限りません。
土鈴と土人形はどう違う?
| 特徴 | のごみ人形 | 一般的な土人形 |
|---|---|---|
| 成り立ち | 1945年創作が資料で確認できる | 産地・時代により様々 |
| 音 | 土鈴として振ると鳴る品が代表的 | 鳴らない人形や笛形もある |
| 題材 | 干支、稲荷駒、地域の動物など | 人物・動物・祭礼の題材など |
現行品と古い品、どちらを選ぶ?
鹿島市の案内には、現在ものごみ人形工房や祐徳稲荷神社の門前商店街、JR肥前鹿島駅の観光物産センターなどが取扱先として紹介されています。販売価格やサイズの情報は更新日が古い場合があるため、今の在庫と値段を直接確認してください。古物では工房名、制作年代の裏付け、顔料のはがれ、鈴の音、欠け、箱の有無を確認します。
人形は水に弱い?
のごみ人形工房の公式サイトでは、顔料と膠(にかわ)による絵付けのため水気に弱いと注意しています。汚れを水洗いせず、柔らかい乾いた布などで扱い、湿気や強い日差しを避けましょう。小さな土鈴は高い棚から落ちると割れる可能性があるので、飾る場所の安定性も大切です。
工房を応援しながら、福ものを探す
土鈴の歴史と音の楽しみ方、2027年未年の飾りの選び方と併せて読むと、羊の干支土鈴がより身近に感じられます。新作は工房・公式取扱店を優先し、古い一点ものを探すならメルカリ掘り出し物市場も入口になります(広告・PRを含む場合があります)。



