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この記事の目次
まず3つだけ
- 神社でお祀りする神さまは「一柱(ひとはしら)」「二柱(ふたはしら)」と数えます。
- 「柱」は、神さまを敬う数え方として辞書にも載る伝統的な助数詞です。
- 木や柱を神さまの依代・神座とする信仰とのつながりが説明されますが、由来を一つに断定するのは避けましょう。
神さまは「一柱・二柱」と数える
神社の御祭神を紹介するとき、「一柱(ひとはしら)」「二柱(ふたはしら)」のように「柱(はしら)」を使います。たとえば、伊邪那岐命と伊邪那美命を「二柱の神」と表す具合です。神社本庁の神話紹介でも、二柱の神という表現が使われています。
「柱」は建物を支える木材の名前でもあるため、神さまを数える単位に使うのは不思議に感じるかもしれません。ここでの「柱」は、神さまを物理的な柱として数えているのではなく、神仏に用いる敬意を含んだ助数詞です。国語辞典にも、神仏などを数える用法が記されています。
なぜ「柱」なの?
よく紹介される説明の一つに、古くから木や柱を神さまの依代(よりしろ)や、神さまをお迎えする場所として大切にしてきた信仰との結びつきがあります。神霊が宿ると考えられた木を神木として祀ったり、祭りの場に柱を立てたりする例は各地に見られます。そのため、神さまを数える言葉にも「柱」が用いられるようになった、という説明です。
ただし、「柱」という助数詞がいつ、どの出来事をきっかけに定着したのかを一つの説で説明できるとは限りません。国立国会図書館のレファレンス協同データベースでは、関連する助数詞の本や辞典が紹介されていますが、これは複数の資料をたどるための調査案内です。木への信仰との関係は理解の手がかりとして読み、確定した語源と同じものとして扱わないのが慎重です。
「柱」は本物の柱の数ではない
神さまの数え方が「柱」だからといって、御神体が必ず木の柱であるわけではありません。鏡や剣のような品、山・岩などの自然物を御神体や祭祀の対象とする神社もあります。御神体の形は神社ごとに異なります。詳しくは御神体とは何かを解説した記事をご覧ください。
また、「柱」は神さまを数える表現であり、お神札やお守りなどの授与品の個数を数えるときにそのまま使う言葉ではありません。何を数えるかに合わせて「体」「枚」などの単位を使い分けます。授与品の呼び方や扱いは神社ごとの案内に従いましょう。
読み方の例
| 表記 | 読み方 | 使い方の例 |
|---|---|---|
| 一柱 | ひとはしら | 一柱の神さま |
| 二柱 | ふたはしら | 二柱の神々 |
| 三柱 | みはしら | 三柱の神をお祀りする |
「御祭神」は神社でお祀りする神さまのことです。主祭神や相殿神との違い、神社での調べ方は御祭神の記事で紹介しています。神さまのための場所や、境内で見かける注連縄については紙垂の記事もあわせてどうぞ。
覚え方
神社でお祀りする「神さま」は柱、御神体や授与品などの「物」は実際の形や種類に合う単位で数える、と押さえると使い分けやすくなります。由来は一説に決めつけず、木や柱を神聖なものとしてきた日本の信仰文化とあわせて考えてみましょう。

出典・画像について
- 神社本庁「国生み」
- コトバンク「柱」
- 国立国会図書館レファレンス協同データベース「なぜ神を一柱、二柱と『柱』という単位で数えるのか」
- 画像:Naokijp「武雄神社の御神木」。Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0、改変なし)。ファイル情報。