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奉公さんとは?高松張子の赤い人形に伝わる「おまき」の物語

ふくみる編集部

この記事の目次

奉公さん(ほうこうさん)は、香川県高松に伝わる赤い着物の張子人形です。おかっぱ頭の少女が静かに微笑む姿には、病気に苦しむお姫様の身代わりになった「おまき」という女の子の伝承が重なっています。赤い色に病除けの願いを託してきた郷土玩具ですが、その物語は史実として証明された事件ではなく、地域で語り継がれた由来譚として大切にされています。

奉公さんはどこの郷土玩具?

産地は香川県高松市。高松張子の代表的な題材の一つです。高松市の公式紹介では、鍛冶屋町周辺で人形作りが盛んになり、木や粘土で作った型に和紙を貼り重ねる張子が受け継がれたと説明しています。表面の色使いと、筆数を抑えた素朴な表情は、各地の土人形とはまた違った魅力があります。

赤い着物の少女「おまき」の伝承

高松市の解説では、病気に苦しむお姫様の病を身に引き受け、島へ流されて亡くなったおまきという少女が、奉公さんの由来として紹介されています。香川県立ミュージアムの展示案内にも同様の物語が記され、病除けや身代わりの願いを人形に重ねた風習があったといいます。

こうした伝承は、かつて病気が身近な脅威だった暮らしの中で、子どもを守りたいという切実な願いが込められたものです。実際に病気を人形へ移せることを示すものではありません。現代に人形を飾る際も医療的な効果を期待するのではなく、作り手や人々の思いを知る文化財・工芸品として楽しみましょう。

どうして赤いの?

赤い色は古くから疱瘡などの病気を遠ざける願いと結びついてきました。奉公さんも鮮やかな赤い着物が印象的です。これは人々が色に込めた祈りの象徴であり、赤い布や張子が医学的に感染症を防ぐという意味ではありません。赤べこや赤いだるまと見比べると、地域によって似た願いを異なる形に表したことが分かります。

作り手・宮内フサと高松張子の歴史

高松市が発行した広報では、高松張子の名工宮内フサ(1883〜1985)が紹介されています。父から技法を学び、長年制作を続け、奉公さんをはじめ愛らしい人形を残しました。現在も異なる工房や作り手によって高松張子は受け継がれています。初代と後の世代、工房ごとに顔や筆致が少しずつ違うため、作者の表示がある品は由来とともに味わいたいところです。

赤べこ・犬張子(いぬはりこ)とどう違う?

郷土玩具 地域・形 見どころ
奉公さん 高松・赤い着物の少女 おまきの身代わり伝承
赤べこ 会津・首を揺らす牛 赤い色と首振りの姿
犬張子 各地・犬の張子 子どもの成長への願い

古い奉公さんを探すときのポイント

ヴィンテージの郷土玩具を探すなら、「奉公さん」「高松張子」「宮内張子」などの表示を手掛かりにできます。ただし出品者が付けた作者名・製作年代をそのまま確定情報と受け取らず、底面や箱の銘、彩色、サイズ、破損の有無を確認してください。手描きの人形は一点ごとに顔が異なり、写真だけで真贋を判断するのは難しいものです。

福ものを見て、探す

張子の技法、赤べこの由来も読み比べてみてください。古い張子や郷土玩具との出会いはメルカリ掘り出し物市場から。掲載品は一点ものが多く、売り切れの場合があります(広告・PRを含みます)。

参考資料

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