
イメージイラスト。実際の尊像・授与品・販売商品を撮影したものではありません。
同じ招き猫でも、まん丸の顔、小判を抱いた姿、すっと細い体つきなど、表情はさまざまです。手の左右は選ぶ手がかりの一つ。でも、それだけで意味を決めてしまうと、土地や寺社ごとの面白さを見落とします。
右手はお金、左手は人。それだけ?
招き猫ミュージアムは、一般的な見方として、右手を上げた猫はお金、左手を上げた猫は人や客を招くと説明しています。店頭で見かける招き猫を比べるときの、分かりやすい入口です。
ただし、これはすべての招き猫に共通する唯一の決まりではありません。
出典:招き猫ミュージアム
小判を持たない、豪徳寺の招福猫児
豪徳寺の招福猫児は、右手を上げ、小判を持っていません。寺の説明では、人との縁を招き、その縁を生かすのは自分自身という教えが込められています。
「右手だからお金」という一般的な分類だけでは、ここにある教えは読み取れません。招き猫を知るときは、作られた場所の説明や、授与する寺社の言葉も確認してみましょう。
出典:豪徳寺「豪徳寺と招き猫」
由来は一つに決めつけない
豪徳寺は、猫が井伊直孝を寺へ招いたという伝承を紹介しています。それは同寺の招福猫児を知るために大切な話です。一方で、その伝承だけを根拠に、日本中の招き猫の起源がすべて一つだと結論づけることはできません。
国立国会図書館のレファレンス協同データベースにも、手の左右の解釈には地域・寺社による違いがあることを調べた事例があります。
お気に入りの一匹を探す、四つの見どころ
- 顔:目の描き方や口元で、印象が変わります。
- 形:丸い体、細身の体、手の高さを見比べます。
- 素材:陶器や木製など、質感と重さを確認します。
- 大きさ:置き場所の幅・奥行きと、台座を含む寸法を照らし合わせます。
古い品では、底面や耳先、手先の欠け、補修、汚れも見ておきたいところ。年代や産地が不明な場合は、見た目だけで古美術品や特定の窯の作品と決めないでください。
市販の招き猫と、寺社の授与品を分けて探す
好きな表情の置物を探すなら市販品の入口へ。豪徳寺の招福猫児を求めるなら、寺の公式案内へ進みましょう。
出典確認日:2026年10月6日。


