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月読命とは? 三貴子の一柱、月の神に伝わる物語

ふくみる編集部

『神仏図會』に描かれた月読命
この記事の目次
30秒でわかる月読命

月読命(つくよみのみこと)は、『古事記』で天照大御神・須佐之男命と並ぶ三貴子の一柱です。月の神として知られますが、記紀神話での登場は多くなく、神格には明らかでない点も残ります。

月読命とは?

『古事記』では、伊耶那岐神が黄泉の国から戻り、禊をしたときに右目から生まれた神として語られます。天照大御神、須佐之男命とともに「三貴子」と呼ばれ、伊耶那岐神から夜之食国(よるのおすくに)を治めるよう命じられました。三柱の誕生と役割は、須佐之男命の記事でも紹介しています。

表記は「月読命」のほか、『日本書紀』などに「月読尊」「月夜見尊」「月弓尊」などがあります。古典ごとに表記や物語が異なるため、ここでは『古事記』の記述を中心に見ていきます。

月の神なのに、物語が少ない?

月読命は月の神として広く知られていますが、『古事記』では誕生と夜之食国を治める役割が語られた後、物語の中心から姿を消します。『日本書紀』には、保食神(うけもちのかみ)をめぐる別の伝承があり、月読尊が食物を生み出す神を訪ねる話が記されています。記紀の記述は一つの筋書きにまとめず、「書物によって異なる伝承がある」と押さえるのがよいでしょう。

見るポイント 『古事記』の記述
誕生 伊耶那岐神の禊で右目から生まれる
きょうだい 天照大御神・須佐之男命と三貴子をなす
役割 夜之食国を治めるよう命じられる

月読命を知る手がかり

月読命は、太陽の神とされる天照大御神との対比や、月の満ち欠けと再生をめぐる各地の信仰からも考察されてきました。ただし、月の神だから暦を司った、あるいは特定の願いを必ずかなえる、と断定できる記紀の記述はありません。月にまつわる信仰は、伝承と後世の解釈を区別して楽しみましょう。

伊勢神宮では、内宮の天照大御神と外宮の豊受大御神のほか、月読宮などの別宮にも参拝できます。内宮・外宮の違いはこちらの記事で解説しています。

要点

月読命は三貴子の一柱で、記紀の記述は多くありません。神話に書かれた内容と、月に重ねられた後世の信仰・解釈を分けて読むと、謎の多さも魅力になります。

出典・画像