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木の葉猿とは?熊本・玉東町の素焼き猿が「災いが去る」縁起物になった理由

ふくみる編集部

ろくろで粘土を成形する陶芸の手元。木の葉猿の実物や玉東町の窯元を撮影した写真ではありません

Working with stoneware clay on a Brent wheel — Taylor Heery / Unsplash

この記事の目次

木の葉猿(このはざる)は、熊本県玉名郡玉東町に伝わる、素焼きの小さな猿の郷土玩具です。指先で土をひねった丸い姿は素朴で、手を挙げた猿や親子の猿など、見るほどに表情が違います。「悪いことが去る」と猿の名を重ね、家族の無事や子孫繁栄を願う品として親しまれてきました。

なぜ「木の葉」という名前?

玉東町では、木の葉地区で作られる土製の猿を「木の葉猿」と紹介しています。木の葉で折った猿や木彫りの猿と勘違いしそうですが、主な素材は土。焼成によって固めるため、紙の張子よりも重さと硬さがあります。落とすと割れることがあるので、小さな品でも飾り方には注意が必要です。

起源が「1300年前」というのは本当?

玉東町の公式案内では、養老7年(723年)に始まったという伝承を紹介しています。日本玩具博物館も、伝承上の起源が奈良時代にまで遡る郷土玩具として取り上げています。

ただし、現存するひとつひとつの作品が奈良時代に制作されたわけではなく、現在と同じ製法・姿が当時から一切変わっていないと確認できるものでもありません。起源を伝える物語と、実物の製作年代は分けて読みます。

「病が去る」と猿の姿

「さる」という語から、悪病や災難が「去る」と願う民間の解釈があります。また親子の猿には子授けや子孫繁栄の願いを託してきたと玉東町は説明しています。これらは厄を遠ざけたい人々の祈りを表すもので、木の葉猿が感染症を防ぐという医学的な効果を意味しません。

三猿や親子猿の形を比べよう

表現 楽しむところ 確認点
三猿風の組み合わせ 猿の身ぶりと配置 各個体の大きさと揃い方
親子猿 小さな猿を抱く姿 接合部の欠け
一体の猿 土をひねった指跡 底の座り、表面の割れ

木の葉猿の作品群と、日光東照宮の彫刻で有名な「見ざる・聞かざる・言わざる」は、猿を題材にする点では共通しますが、地域・材料・由来を同一視しないようにしましょう。

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メルカリの木の葉猿三匹猿の素焼き人形

木の葉猿窯元の三匹猿。中古品のため、写真で欠けや色むらを確認してください。

メルカリで見る

日本玩具博物館の収蔵品が教えてくれること

日本玩具博物館は昭和初期から後期の木の葉猿を取り上げ、個性的な形と造形の魅力を紹介しています。同じ場所の玩具でも、制作された時期や工人によって表情が変わることが分かります。形が粗いから古い、整っているから新しいと推測してしまわず、制作年代の表示や出典と合わせて楽しみましょう。

土の郷土玩具を買うときの注意

飾る場所では落下対策を優先。洗剤や水でこすると色落ちや割れにつながる場合があります。現行作品は産地・工房の案内を確認し、古物は底面・裏面・箱の文字もチェックします。「奈良時代の木の葉猿」といった商品説明があっても、伝承の成立年代と作品の製作年代を混同しないでください。

関連記事・商品探索

土鈴の技法と見どころ、仙台の堤人形、古い郷土玩具の状態確認も参考に。古い民芸品・一点ものはメルカリ掘り出し物市場から探せます(広告・PRを含み、掲載品は売り切れの場合があります)。

参考資料

画像出典:Taylor Heery(Unsplash)「Working with stoneware clay on a Brent wheel」/Unsplash License。一般的な陶芸工程のイメージで、木の葉猿や玉東町の窯元を撮影した写真ではありません。

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