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30秒でわかる重陽の節句
- 重陽は、旧暦9月9日に長寿や無病息災を願った五節句のひとつです。
- 菊を飾り、菊酒を楽しむ風習から「菊の節句」とも呼ばれます。
- 現在の新暦9月9日は旧暦の重陽より早い時期にあたるため、菊の季節感にずれが生じます。
ひな祭りや七夕に比べると、重陽の節句はあまり聞き慣れないかもしれません。菊の花を愛でながら長寿を願う、秋の節句です。ここでは、重陽という名前の意味や日本での行事、旧暦と新暦の違いを整理します。

重陽の節句とは?
重陽(ちょうよう)の節句は、五節句のひとつです。「陽」は奇数を指す考え方があり、その中でも大きな数である九が重なる旧暦9月9日を、めでたい日として祝ったことからこの名がついたとされます。中国で行われていた習俗が日本に伝わり、平安時代には宮中行事として菊花の宴などが催されました。
菊を用いることから「菊の節句」とも呼ばれます。菊は長寿や清らかさを象徴する花として親しまれ、花を眺めたり、菊酒を飲んだりして健康や長寿を願う習わしが伝わっています。願いが必ずかなうという意味ではなく、季節の花を通して健やかな日々を願う行事として受け止めるとよいでしょう。
菊酒と「菊の着せ綿」
重陽の行事として知られるものに菊酒があります。杯に菊の花を浮かべたり、菊の香りを楽しんだりする風習です。宮中では菊花の宴が行われ、詩歌とともに菊を愛でたことが伝えられています。
もうひとつは「菊の着せ綿」です。節句の前夜に菊の花へ綿をかぶせ、翌朝、菊の露や香りが移ったとされた綿で肌をぬぐう風習です。若さや長寿を願う宮廷文化の一つとして、『紫式部日記』などにも関連する記述が見られます。現代にそのまま行う決まりではなく、古い行事の一例として知ると、当時の菊への思いが伝わります。
旧暦と新暦で変わる季節感
| 日付の考え方 | 重陽の日 | 季節感 |
|---|---|---|
| 旧暦 | 旧暦9月9日 | 現在の暦ではおおむね秋の深まる頃にあたり、菊の季節と重なる |
| 新暦で日付を固定 | 毎年9月9日 | 地域によっては菊の見頃より早く、残暑の時期になることもある |
現在、五節句を紹介するときは9月9日と記されることが多い一方、歴史上の重陽は旧暦の日付を基準とする行事でした。旧暦の9月9日は、現在の暦では年によって日付が変わり、だいたい10月頃にあたります。そのため、新暦の9月9日に行事を再現すると、菊の開花時期や秋の深まりとずれる場合があります。
行事を楽しむ際は、暦の日付を大切にする方法も、菊が見頃になる時期に合わせる方法もあります。地域や団体によって実施日は異なるため、催しに参加する場合は主催者の案内を確認しましょう。
暮らしの中で楽しむには
菊を一輪飾る、菊をかたどった和菓子を味わう、秋の食卓で旬の食材を楽しむなど、現代の暮らしに取り入れる形はさまざまです。菊酒を楽しむ場合は、食用として販売されている花を使い、飲酒は年齢や体質、体調に応じて無理のない範囲にしましょう。観賞用の菊は食用ではないため、飲食には使えません。
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重陽の節句は、旧暦9月9日に菊を愛でて長寿や健康を願った行事です。新暦の9月9日とは季節感が異なることがあり、菊の見頃に合わせて楽しむ地域や催しもあります。



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